鹿児島で「酒どん飲んが…」といえば”薩摩焼酎”のこと。県内に蔵元が100蔵以上もあるほど生産が盛んで、2007年に鹿児島のいも焼酎を薩摩焼酎としてブランド化がされた。いも焼酎に使用される中南米原産のさつまいもが、鹿児島に伝わったのは17世紀後半。火山灰で覆われた鹿児島の農地や気候がさつまいも栽培に適していたことから、さつまいも栽培が県内で広まり、それにあわせていも焼酎の生産も増え、全国的にも名高い名物になったようだ。
薩摩焼酎は、鹿児島県で作られる芋焼酎の一種です。地理的表示として2005年に登録されました。
鹿児島県はシラス台地が広がり、水はけが良く地下水位が低い地域です。そのため、サツマイモの栽培に最適で、近世から芋焼酎の生産が盛んに行われてきました。薩摩焼酎は、香りと調和した甘く濃厚な味わいが特徴で、口当たりが滑らかです。また、なんこをして負けた者が飲むという伝統的な風習もあります。
2012年の統計によると、鹿児島県の成人1人当たりの酒類消費量は、本格焼酎が26リットルであり、全国で唯一ビール以外の酒類が1位になっています。また、鹿児島県の製造品出荷額では焼酎が10%を占め、3位となっており、産業的にも重要な位置を占めています。