「加治木まんじゅう」は、1607年に、島津義弘が、重富の平松城から加治木への移城に先立ち、1606年から3ヵ年に渡って造らせた欄干橋の工事のとき、お茶うけに出されたものがその起こりと伝えられている。もち米とこうじを主とした独特な甘酒を使用していて、ふっくらとした生地とおいしいあんこが人気だ。「加治木まんじゅう」の最大の特徴はその食感。フンワリしていて、搗きたての餅の様にもちもちしている。1つ1つ包装して売られているのは、生地の食感を保つため。餡は小豆こし餡のみで、甘みもしっかりしている。
鹿児島県姶良市加治木町で江戸時代中期から作られている蒸し饅頭の郷土菓子です。
室町時代後期の僧、桂庵玄樹が中国の王朝 明(みん)に留学の際に饅頭製菓も習得し、1478年(文明10年)の薩摩入国の際にもたらしたという説があります。その後、島津義弘が1607年(慶長12年)に平松から加治木に移住する際、1606年(慶長11年)に加治木館を建造しましたが、その際に堀に架ける欄干橋の工事休憩中のお茶うけとして供されたのが加治木饅頭の始まりとされています。
基本的な原材料は小麦粉、麹(甘酒)、砂糖、小豆、塩です。かつては酒饅頭で、皮は白色のみでしたが、近年は、黒砂糖やヨモギ、ニンジン、紫芋などを練り込んで色づけされたものが作られ、彩り豊かな加治木饅頭が注目されています。
このお菓子は、空港や駅の売店、デパートなどではあまり販売されていません。加治木饅頭は出来立てを提供するのが特徴であり、製造直売店で熱々の饅頭を販売しています。また、加治木町や姶良町のスーパーの菓子コーナーにも多く置かれ、地元の人々に親しまれています。桜島サービスエリアの売店でも販売されています。