枕崎駅は、鹿児島県枕崎市東本町に位置する九州旅客鉄道(JR九州)の指宿枕崎線の終着駅です。JRグループの中で日本最南端の路線として知られ、「本土最南端の始発・終着駅」の碑が設置されています。歴史的にも興味深いこの駅は、観光客にとって魅力的な観光地でもあります。
枕崎駅は九州旅客鉄道(JR九州)の駅であり、指宿枕崎線の終着駅です。かつては鹿児島交通の枕崎線が乗り入れており、2006年までの駅舎は鹿児島交通の所有でした。南薩鉄道の駅として開業し、その後国鉄に乗り入れ、現在はJR九州に引き継がれています。
枕崎駅は1931年に南薩鉄道(現在の鹿児島交通)の駅として開業しました。1963年には国鉄指宿枕崎線が延伸し、南薩鉄道の駅設備を国鉄が共用する形で二路線が接続する駅となりました。その後、鹿児島交通枕崎線が1984年に廃止され、国鉄の単独駅となりました。1987年の国鉄分割民営化により、JR九州の駅となり、現在に至ります。
2006年には駅敷地が地元のスーパーマーケット「タイヨー」に売却され、駅舎は解体され、駅自体も約100m鹿児島寄りに移設されました。移設後の駅には駅舎が設けられませんでしたが、2013年に市民の寄付により新たな駅舎が建設されました。この新しい駅舎は同年にグッドデザイン賞を受賞しています。
現在の枕崎駅は単式ホーム1面1線を有する地上駅で、無人駅です。駅舎内には「山幸彦」の像が設置され、外には「かつお節行商」の像もあり、地元の文化や歴史を感じることができます。また、駅舎の「枕崎駅」の表記は、立行司の第36代木村庄之助(枕崎市出身)によるものです。
枕崎駅周辺には多くの観光スポットがあります。駅の東側には片平山公園や文化資料センター南溟館(なんめいかん)があり、枕崎市の歴史や文化を学ぶことができます。また、駅の西側には枕崎市役所や枕崎市立病院が位置しています。
枕崎駅からは鹿児島交通のバスが発着しており、鹿児島市内や近隣の観光地へのアクセスも便利です。バス路線には川辺・鹿児島線、なんてつ線(加世田・伊集院方面)、知覧線、鹿児島空港線などがあります。
駅前には観光案内所も設置されており、訪問者への観光情報の提供やガイドサービスも行っています。また、駅前には日本最南端の終着駅であることを記念した灯台を模したモニュメントも設置されています。このモニュメントには「終着駅」の文字が刻まれており、記念撮影スポットとして人気です。
2015年度の1日平均乗車人員は25人と、比較的小規模な駅ではありますが、その歴史的価値や観光スポットとしての魅力から多くの観光客に利用されています。
枕崎駅は国道225号および国道226号に近く、鹿児島県道266号枕崎停車場線の起点でもあります。主要道路からのアクセスが良好で、駅周辺の観光にも便利な立地となっています。また、周辺には枕崎市の主要施設が集まっており、観光だけでなく日常生活の利便性も高いエリアです。
枕崎駅は、歴史的な背景や地域の特色を感じることができる観光地として魅力があります。終着駅としての風情を楽しむとともに、周辺の観光スポットを巡り、枕崎市の豊かな文化と自然を堪能することができます。観光案内所や各種モニュメントも訪れる価値があり、鉄道ファンや歴史愛好家にとってもおすすめの場所です。