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清水岩屋公園

(きよみず いわや こうえん)

清水岩屋公園は、鹿児島県南九州市に位置する市営の公園です。この公園は、別名「岩屋公園(いわやこうえん)」とも呼ばれ、地域の自然美と歴史的価値を兼ね備えた場所として知られています。

公園は、清水篠井手用水の水源となっており、その美しい水は「疏水百選」に選定されています。また、公園の前を流れる万之瀬川の下流には、1985年(昭和60年)に「名水百選」に選ばれた「清水の湧水(きよみずのゆうすい)」があります。この地域は「心やすらぐ清水の里」として「水の郷百選」にも選ばれており、水の豊かさと清らかさが象徴的です。

公園の特徴と施設

清水磨崖仏

清水岩屋公園の中心には「清水磨崖仏」があります。この磨崖仏は公園の象徴であり、訪れる人々に静謐な雰囲気を提供しています。公園の前には二級河川である万之瀬川が流れ、周囲の自然と調和した美しい景観を形成しています。

サクラノヤカタとその他の施設

池の畔には、金閣寺を模して作られた「サクラノヤカタ」という建物があります。この建物は、川辺仏壇の技術を活かして建造されたもので、公園内の名所の一つとなっています。さらに、公園内にはカフェ「サクラノヤカタ」や研修施設「清流の杜」、キャンプ場、プールなど、多彩な施設が整備されています。これらの施設は、訪れる人々にリラクゼーションやレクリエーションの場を提供しています。

清水の湧水

清水岩屋公園の近隣には、姶良カルデラのシラス台地を万之瀬川が侵食した断崖から湧き出す大量の地下水があります。この湧水は「清水の湧水」として知られ、「名水百選」に選定されています。

清水の湧水は、1日に約6,000トンもの水が湧出し、そのうち3,000トンは上水道源として使用されています。また、この湧水は地域住民の生活用水や灌漑用水としても重要な役割を果たしており、さらには発電にも利用されています。公園の近隣には「水元神社」があり、この地の水の豊かさと神聖さが感じられます。

清水篠井手用水

清水岩屋公園内を流れる用水は、「疏水百選」に選定されており、地域の農業を支える重要な役割を果たしています。この用水は、万之瀬川の篠井手堰から取水され、公園内を通って下流の約15ヘクタールの水田を灌漑しています。

この用水は、清涼な水質を誇り、ここでしか生息しないオキチモズク属(学名: Nemalionopsis)の絶滅危惧種であるオキチモズク(学名: Nemalionopsis tortuosa)が確認されています。このように、用水は地域の自然環境保全にも貢献しています。

清水篠井手用水は、1663年(寛文3年)に掘られた隧道用水であり、篠井手堰から約350メートルの地点に位置し、東西に約173メートル掘られています。この歴史ある用水は、地域の水資源の管理と農業の発展において非常に重要な役割を担ってきました。

公園の文化財と保存活動

清水岩屋公園とその周辺は、歴史的価値のある文化財が多数存在する地域でもあります。これらの文化財は、地域住民と行政が一体となって保存・保護活動を行っており、後世に伝えるべき貴重な遺産として大切にされています。

公園の魅力と訪れる価値

清水岩屋公園は、豊かな自然と歴史的価値が調和した場所であり、多くの人々にとって訪れる価値のある場所です。清水の湧水や磨崖仏、そして美しい景観が広がる公園内で、心身ともにリフレッシュできるひとときを過ごすことができます。また、地域の歴史や文化に触れることができる貴重な場所でもあり、観光客や地元の人々に愛され続けています。

Information

名称
清水岩屋公園
(きよみず いわや こうえん)

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