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岩崎美術館・工芸館

(いわさき びじゅつかん こうげいかん)

岩崎美術館・工芸館は、鹿児島県指宿市十二町にある美術館です。この美術館は、1983年4月に創設された「岩崎美術館」と、1998年10月に併設された「岩崎芳江工芸館」で構成されています。本稿ではこれらを総称して「岩崎美術館・工芸館」と呼びます。

岩崎美術館の概要

岩崎美術館は、鹿児島の実業家であった岩崎與八郎が、指宿市にある指宿観光ホテル(現:指宿いわさきホテル)の敷地内に設立した美術館です。岩崎與八郎は多くの書画を収集しており、これらを展示するために美術館を開設しました。

美術館では、フランス近代絵画や黒田清輝などの日本近代絵画が展示されています。美術館の建物は、著名な建築家である槇文彦によって設計され、2010年には日本建築家協会の25年賞を受賞しました。

展示内容

館内では、フランス19世紀以降の絵画作品を中心に、現代の外国作家や日本の画家による絵画が展示されています。特に、日本の近代絵画を代表する黒田清輝などの作品が見どころです。

岩崎芳江工芸館の概要

岩崎美術館に併設された岩崎芳江工芸館は、1998年10月に開館しました。この工芸館では、鹿児島の伝統工芸である薩摩焼をはじめ、郷土にゆかりのあるさまざまな工芸品が展示されています。

また、西郷隆盛や大久保利通、東郷平八郎、五代友厚など、薩摩の歴史的な英雄たちによる墨書も収蔵されており、薩摩の文化や歴史に触れることができます。

薩摩焼の展示

薩摩焼は鹿児島を代表する伝統的な工芸品であり、独特の色合いと模様が特徴です。工芸館では、これらの貴重な薩摩焼の作品が多数展示されており、訪れる人々にその美しさを伝えています。

施設情報

開館時間

岩崎美術館・工芸館は、午前8時から午後5時まで開館しています。年間を通じて休館日はなく、年中無休で訪れることが可能です。

入館料

入館料は一般・大学生が300円で、高校生以下は無料となっています。地元の文化や芸術に触れる機会として、リーズナブルな価格設定が魅力的です。

所在地

美術館は鹿児島県指宿市十二町3755、指宿いわさきホテルの敷地内に位置しています。ホテルの敷地内にあるため、宿泊や観光の一環として訪れることができる便利な場所にあります。

アクセス

鹿児島交通バスの「いわさきホテル」バス停で下車すると、すぐに岩崎美術館・工芸館へアクセスすることができます。指宿市内や周辺地域からの公共交通機関を利用して簡単に訪れることができるため、観光客にも便利な立地です。

歴史と背景

岩崎與八郎と指宿リゾート開発

岩崎美術館は、指宿市にリゾート開発を進めた岩崎與八郎のコレクションを展示するために設立されました。岩崎與八郎は、指宿観光ホテル(現:指宿いわさきホテル)の開発を手掛け、鹿児島県の観光産業に多大な貢献をしました。

このホテルの敷地内にある美術館は、彼の文化への情熱を反映しており、現在もその遺産として多くの人々に愛されています。

岩崎美術館・工芸館の特徴

建築家槇文彦のデザイン

岩崎美術館の建物は、建築家槇文彦の設計によるもので、2010年には日本建築家協会25年賞を受賞しています。建物は周囲の自然環境と調和するデザインが施されており、来館者に美術館自体の建築美も楽しむことができるよう配慮されています。

文化的な役割

岩崎美術館・工芸館は、単に芸術作品や工芸品を展示する場所としてだけでなく、鹿児島の歴史や文化を広める重要な施設としての役割も担っています。特に、薩摩焼や墨書といった地域に根差した文化遺産を保存・展示することで、地域の文化的な価値を後世に伝えています。

観光と文化体験

地域の観光名所としての役割

岩崎美術館・工芸館は、指宿市を訪れる観光客にとって欠かせない観光名所となっています。指宿いわさきホテルに宿泊しながら、地元の文化や芸術に触れることができるというユニークな体験が提供されています。

イベントや展示会

美術館では、定期的に特別展やイベントが開催されており、来館者は新たな視点から芸術を楽しむことができます。地元のアーティストや工芸家とのコラボレーション企画も多く、地域の文化を発展させる重要な役割を果たしています。

まとめ

岩崎美術館・工芸館は、鹿児島県指宿市に位置する美術館として、フランス近代絵画や薩摩焼をはじめとする郷土の芸術作品を展示しています。地元の歴史や文化に触れながら、素晴らしい芸術作品を楽しむことができるこの美術館は、指宿市を訪れる際にはぜひ立ち寄りたいスポットです。

Information

名称
岩崎美術館・工芸館
(いわさき びじゅつかん こうげいかん)

指宿・知覧・枕崎

鹿児島県