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霧島アートの森

(きりしま もり)

霧島アートの森は、鹿児島県湧水町(旧栗野町)の栗野岳(霧島山)の麓、標高約700メートルの高原に位置する鹿児島県立の野外美術館です。自然の地形や樹林をできるだけ生かしながら整備されており、訪れる人々に自然と芸術の融合を楽しんでもらうことが目的とされています。2000年(平成12年)10月12日に開園し、管理運営は公益財団法人鹿児島県文化振興財団によって行われています。美術館の設計は建築家・早川邦彦によるものです。

霧島アートの森の特徴

霧島アートの森の最大の特徴は、アート作品と自然の融合です。霧島アートの森に展示されている作品は、国内外で活躍する著名な作家たちが実際にこの地を訪れ、霧島地域の自然環境や歴史・文化的特徴を反映させながら制作したオリジナルの作品です。

ここでは、作品が単に展示されているだけでなく、周囲の自然環境と一体化しているように設計されています。アーティストたちは、作品制作のために実際に現地を訪れ、周囲の自然や歴史的背景を取り入れながら独自の作品を作り上げています。これにより、訪問者は単なる美術館訪問にとどまらず、自然との調和を保ちながらも強い芸術的メッセージを発信する作品が揃っています。自然の中に点在するこれらの作品は、四季折々の風景とともに異なる表情を見せ、訪れるたびに新たな発見があります。

施設概要

アートホール

アートホールは、霧島アートの森の入り口に位置し、展示室や多目的スペース、カフェテリア、ミュージアムショップなどが整備されています。ここでは、所蔵作品の展示や企画展が定期的に開催され、アートに関する様々な体験が可能です。また、創作体験活動や講習会が行われるスペースもあり、芸術への理解を深める機会が提供されています。

野外・樹林展示ゾーン

霧島アートの森の広大な敷地内には、樹林や自然地形を生かした野外展示ゾーンが広がっています。国内外のアーティストがこの地の自然環境にインスパイアされて制作した彫刻やインスタレーションが点在し、歩きながら作品を鑑賞することができます。作品は、自然との調和を意識して配置されており、訪れる人々は四季折々の風景とともに芸術作品を楽しむことができます。

主な所蔵作家

霧島アートの森には、国内外の著名なアーティストによる作品が所蔵されています。その一部を以下に紹介します。

野外作品一覧

草間彌生:シャングリラの華

草間彌生の代表作「シャングリラの華」は、彼女のトレードマークである鮮やかな色彩と大胆なデザインが特徴の作品です。自然の中でこの作品は異彩を放ちつつも、独自の美を引き立てています。

西川勝人:ほおずき・コブシの森

「ほおずき・コブシの森」は、西川勝人による作品で、自然と人工物の境界を曖昧にしながら、風景に溶け込む彫刻です。森の中に点在する作品が、訪れる人々に新たな視覚的体験を提供します。

植松奎二:浮くかたち-赤

植松奎二による「浮くかたち-赤」は、鮮烈な赤が印象的な彫刻作品で、浮遊感を持ちながらも強い存在感を放つ作品です。自然の中にありながら、異質な形態が訪れる人々の目を引きます。

藤浩志:犬と散歩

藤浩志の「犬と散歩」は、日常的な光景をモチーフにした彫刻でありながら、ユーモアと親しみやすさを感じさせる作品です。森の中での「散歩」をテーマにしたこの作品は、自然と人間の関係を再考させるきっかけとなるでしょう。

牛嶋均:キリシマのキチ

「キリシマのキチ」は、牛嶋均による作品で、霧島山の雄大な自然との調和を追求した作品です。山のエネルギーや歴史を感じさせる造形が印象的です。

その他の野外作品

アクセスと周辺情報

霧島アートの森は、鹿児島市内から車で約1時間半の場所にあります。周辺には、鹿児島県上野原縄文の森や、温泉地など観光スポットが点在しており、観光と合わせて訪れるのに最適です。公共交通機関を利用する場合は、最寄りの駅からタクシーまたはバスを利用する必要があります。

まとめ

霧島アートの森は、霧島の豊かな自然の中で芸術作品を楽しむことができる場所です。国内外の著名なアーティストによるオリジナルの彫刻作品が、四季折々の風景と共に訪れる人々を魅了します。自然とアートが融合したこの美術館で、芸術に触れながら自然の中でのひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

Information

名称
霧島アートの森
(きりしま もり)

出水・川内・串木野

鹿児島県