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与論島

(よろんとう)

与論島は奄美群島の南端に位置する、鹿児島県最南端の島です。美しい自然と豊かな歴史、独自の文化が融合するこの島は、多くの観光客にとって魅力的な旅行先となっています。周囲は23.7km、面積は20.58km²とコンパクトでありながら、観光スポットやアクティビティが充実しており、ゆったりとした島時間を楽しむことができます。

地理とアクセス

与論島は奄美群島の中で最も沖縄県に近い場所にあります。島の南西約23kmには沖縄本島の最北端である辺戸岬(へどみさき)があり、西方約40kmには伊平屋島が見えるほどです。また、周囲は美しい珊瑚礁に囲まれており、その内側には浅瀬が広がり、2 - 3mほどの水深しかありません。与論島は、隆起した珊瑚礁と石灰岩で形成され、まさに自然の美しさが凝縮された島です。

県庁所在地の鹿児島市中心部までは直線距離で約540km、那覇市までは約110kmの距離に位置し、アクセスも比較的便利です。

小島と岩礁

与論島の周囲にはいくつかの小島や岩礁が存在し、その中でも特に注目されるのが以下の場所です。

名勝・旧跡

百合ヶ浜

百合ヶ浜は奄美十景の一つとしても知られており、大金久海岸の約1.5km沖合に位置する砂浜です。大潮の干潮時にだけ姿を現すため「幻の浜」とも呼ばれ、形を変えるその姿は潮流や風の影響を受けており、毎回異なる美しさを見せます。星の砂も見つかることがあり、観光客には人気のスポットです。

大金久海岸

与論島で最大のビーチである大金久海岸は、約2kmにわたって白い砂浜が続く絶景スポットです。海水は透き通るように青く、サンゴ礁に囲まれた環境で、リゾート気分を味わうことができます。

その他の観光スポット

歴史的スポットと名所

サザンクロスセンター - 島全体を見渡せる展望台

サザンクロスセンターは、与論島全体を一望できる展望台です。また、与論島の自然や文化、歴史について学べる資料館も併設されており、観光客にとっては必見のスポットです。展望台からの景色は絶景で、晴れた日には周囲の島々まで見渡せます。

按司根津栄神社(アジニッチェー) - 与論島を治めた王の神社

按司根津栄神社は、与論島を治めた按司根津栄を祀った神社です。歴史的な価値が高く、島の人々にとっても信仰の対象となっています。与論島の歴史に触れることができる重要なスポットです。

舵引き丘(ハジピキパンタ) - 与論島誕生の神話の地

舵引き丘は、与論島が誕生したという神話が伝わる場所です。アマミク(女神)とシニグク(男神)が漁に出かけ、舵が引っかかって上陸したとされる神聖な場所であり、島の誕生の歴史に思いを馳せることができます。

与論城跡 - 琉球時代の築城

与論城跡は、琉球の北山王の三男である王舅(オーシャン)が築城したとされる場所です。城は未完成のままですが、その石垣や天然の三層の断崖が見事な景観を作り出しています。歴史好きにはたまらない場所です。

赤崎鍾乳洞 - 大自然の彫刻

赤崎鍾乳洞は、長い年月をかけて自然が造り上げた鍾乳洞です。内部は大自然の彫刻とも言える美しい造形が広がっており、観光客にとって見逃せないスポットです。

ユンヌ楽園 - 亜熱帯植物園

ユンヌ楽園は、300種類を超える花や木々が集められた亜熱帯植物園です。色とりどりの花々や緑豊かな植物が広がるこの場所は、自然愛好者にとって最高の癒しスポットとなっています。

歴史と文化

与論島の歴史は、琉球王国との深いつながりを持っており、特に琉球文化の影響が色濃く残っています。また、縄文・弥生時代からの土器などが出土しており、古代から奄美群島や沖縄との交流があったことが確認されています。

与論民俗村 - 昔の暮らしが残る民家

与論民俗村では、昔ながらの与論島の家屋や生活様式が保存されています。与論島の文化や風習に触れることができる場所であり、観光客にとっても興味深いスポットです。

ヨロン島ミュージアム - 島の歴史と文化を学ぶ

ヨロン島ミュージアムでは、島の歴史や文化、自然について学べます。島の成り立ちや伝統行事、漁業や農業の歴史など、与論島に関する知識を深めることができる場所です。

与論城跡

島の歴史的名所として特に注目すべきなのが与論城跡です。1405年から1416年頃、琉球の北山王の三男である王舅(オーシャン)によって築城されましたが、北山王の滅亡により城の建設は途中で中止されました。天然の三層の断崖を利用した与論城跡は、壮大な石垣が500m余りにわたり続き、その中でも南東に延びる石積みは龍を象徴していると言われています。

与論島の伝統行事

与論島で最も重要な伝統行事の一つが「十五夜踊り」です。この行事は、旧暦の3月、8月、10月の十五夜に行われ、大和風と琉球風の舞踊が奉納されます。歴史的には、室町時代の1561年に始まったとされ、現在では国の重要無形民俗文化財に指定されています。

ビーチとレジャー

与論島は、数多くの美しいビーチに恵まれており、訪れる人々を魅了しています。ビーチではシュノーケリングやダイビングを楽しむことができ、海の透明度や多様なサンゴ礁が訪問者を引き込んでいます。

百合ヶ浜 - 幻の白い砂浜

与論島を訪れるなら、必ず行きたいスポットの一つが「百合ヶ浜」です。このビーチは、干潮時にしか現れない幻の白い砂浜で、その美しさはまさに絶景です。透き通るような青い海と真っ白な砂浜のコントラストが、訪れる人々を魅了します。百合ヶ浜での砂遊びやシュノーケリングは、子供から大人まで楽しめる人気のアクティビティです。

皆田海岸 - 小島が見えるビーチ

皆田海岸は、目の前に小島が見える風景が特徴のビーチです。静かで落ち着いた雰囲気が漂い、海の美しさを存分に堪能できます。カップルや家族連れにおすすめの場所です。

ウドノスビーチ - 穏やかなビーチ

茶花のすぐそばに位置するウドノスビーチは、比較的穏やかな海が広がり、泳ぎやすい環境です。特に地元の人々に愛されており、リラックスしたい人にぴったりのビーチです。

寺崎海岸・トゥマイ - 白い砂が美しい

寺崎海岸・トゥマイは、白い砂がとても美しいビーチです。人の手がほとんど加わっておらず、自然のままの美しさを楽しむことができます。のんびりとした時間を過ごしたい方におすすめです。

大金久海岸 - ヨロン島最大のビーチ

大金久海岸は、約2kmにわたって白い砂浜が続く、ヨロン島最大のビーチです。広々とした空間で、海水浴やビーチアクティビティを存分に楽しむことができます。青い空と広がる白砂の絶景が、リゾート気分を高めてくれることでしょう。

フバマ - 静かなビーチ

ヨロン駅のすぐ隣にあるフバマビーチは、静かで落ち着いた雰囲気が魅力です。観光客も少なめで、プライベート感覚でリラックスできるビーチです。

赤崎海岸 - シュノーケリングに最適

赤崎海岸は、砂浜と岩場が混ざり合ったユニークなビーチです。シュノーケリングを楽しむには最適な場所で、豊かな海の生物を観察することができます。

茶花海岸 - 市街地にある夕日スポット

市街地に近い茶花海岸は、夕日がとても美しいビーチです。日が沈む瞬間をゆっくりと眺めながら、心地よい時間を過ごすことができます。

品覇海岸 - 散歩気分で行けるビーチ

茶花から歩いて散策することができる品覇海岸は、観光客に人気のビーチです。リラックスしながら、気軽に訪れることができるのが魅力です。

ダイビングスポット

与論島は、世界中のダイバーにも人気のスポットです。島の周囲には、幻想的な「のどちんこホール」や「クマノミパラダイス」など、多くのダイビングポイントが存在し、美しい海中風景を楽しむことができます。

のどちんこホール - 自然の造形美

「のどちんこホール」は、その名の通りのどちんこのような形をしたアーチ状の穴が海中に存在するダイビングスポットです。自然の造形美に感動すること間違いありません。

クマノミパラダイス - クマノミの楽園

クマノミパラダイスでは、たくさんのクマノミが一度に見られるダイビングポイントです。海中のかわいい生物たちと触れ合えるスポットとして、多くのダイバーに愛されています。

海中宮殿 - 神秘的なダイビングスポット

「海中宮殿」と呼ばれるこの場所は、神秘的な雰囲気に包まれたダイビングスポットです。まるで海の中に宮殿があるかのような幻想的な風景が広がり、ダイビングの醍醐味を味わうことができます。

ヨロンマラソンとイベント

与論島では、毎年3月に「ヨロンマラソン」が開催されます。このイベントでは、フルマラソン、ハーフマラソン、リレーマラソンがあり、日本陸連公認のコースを走ることができます。島の風景を楽しみながら走ることができ、制限時間も7時間と比較的ゆったりとした設定になっています。

また、伝統的な「十五夜踊り」は旧暦に基づき、毎年3回行われています。島内の人々が集い、大和風と琉球風の2つのスタイルで舞踊を奉納するこの行事は、国の重要無形民俗文化財としても評価されています。

与論十五夜踊り

与論十五夜踊りは、与論島で最も大切にされている伝統行事の一つです。十五夜の夜に、島民たちが一斉に踊りを披露し、収穫や健康を祈る祭りです。観光客も一緒に楽しむことができるため、訪れた際には是非参加してみてください。

まとめ

与論島は、自然美と歴史、文化が融合した特別な場所です。白い砂浜や美しい珊瑚礁、豊かな文化遺産は、訪れる人々に深い感動を与えます。観光スポットや伝統行事、アクティビティを通じて、与論島の魅力を存分に味わってみてはいかがでしょうか。

Information

名称
与論島
(よろんとう)

奄美大島・与論島

鹿児島県