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昇竜洞

(しょうりゅうどう)

昇竜洞は、鹿児島県大島郡知名町に位置する鍾乳洞で、1967年3月31日に鹿児島県指定天然記念物に指定されました。この鍾乳洞は、沖永良部島の豊かな自然が生み出した神秘的な観光スポットで、訪れる人々に驚きと感動を与えます。

概要

昇竜洞は、1963年に発見され、翌年には愛媛大学の山内浩助教授(日本ケービングの祖)による調査が行われました。調査の結果、上洞・主洞・中洞・下洞の4つの洞穴が確認され、全長は3,500メートルにも及ぶことが分かりました。洞窟の内部は平坦で、上下左右の立体的変化が少ない特徴を持ち、単純な構造でありながらも、その奥深さを感じさせます。

昇竜洞は主に礫岩層で構成され、石灰岩が地下水流によって浸食されることで形成されたと推測されています。1967年には鹿児島県指定天然記念物に指定され、観光地として600メートルの区間が一般公開されています。また、近隣には水連洞、永良部洞、大山水鏡洞といった他の鍾乳洞も存在し、多くの自然愛好者に親しまれています。

内部の魅力と見どころ

昇竜洞の内部では、多様な形状の鍾乳石が見られ、その中でもフローストーンは全国最大級の規模を誇ります。洞窟内では、首に7世紀頃の管玉をつけた2体の人骨が発見されており、これらは遣唐使船で漂着した人々のものであると考えられています。その人骨は昇竜神社に祀られ、洞窟内に設置された鳥居は長い時の流れを感じさせます。

洞内は常に水が流れており、滑りやすい箇所もありますが、ライトアップされた鍾乳石の美しさは格別です。また、1977年公開の松竹映画『八つ墓村』のロケ地としても使用されました。映画では名探偵・金田一耕助役の渥美清さんが語り部として出演し、日本各地の鍾乳洞をロケしてつなぎ合わせた映像が収められています。

観光情報

昇竜洞は、沖永良部昇竜洞観光社(現在はおきえらぶフローラルホテル)によって管理されています。開洞時間は9時から17時までで、毎週火曜日が定休日となっています。荒天時や増水などの影響で臨時休業となる場合もあるため、事前に確認することをお勧めします。

所在地

鹿児島県大島郡知名町住吉1520

入洞料

個人: 大人(高校生以上)1,100円、小人(小・中学生)550円、4・5歳児 220円。

団体: 15名以上の場合、大人1,000円、小人500円、4・5歳児200円。

さらに、大規模団体(30名以上)や修学旅行生向けの特別料金も設けられています。

アクセス

昇竜洞へは、沖永良部空港から車で約33分、または和泊港から車で約28分でアクセス可能です。無料駐車場も完備されており、観光客の利便性が高くなっています。

施設案内

昇竜洞入口では「ご入洞印」が販売されており、訪れた記念として購入することができます。また、入口付近にはフリーWi-Fiが設置されており、観光中でもインターネット接続が可能です。ただし、洞内ではWi-Fiの接続ができませんのでご注意ください。

周辺情報と施設の注意点

昇竜洞の出口には喫茶スペース「昇竜洞茶房 草」があり、2024年7月より毎週月曜日・火曜日が定休日となっています。ご利用の際には事前に確認することをお勧めします。

また、洞内は滑りやすい箇所もあるため、訪れる際には適切な装備と注意が必要です。特に発熱や体調不良の方は入洞を控えるようお願いしています。

まとめ

昇竜洞はその美しい鍾乳石と歴史的背景を持つ魅力的な鍾乳洞であり、訪れる人々に自然の神秘と人類の歴史の重みを伝えます。観光の際には安全に気をつけ、昇竜洞の豊かな魅力を存分に楽しんでください。

Information

名称
昇竜洞
(しょうりゅうどう)

奄美大島・与論島

鹿児島県