鹿児島県 » 奄美大島・与論島

油ぞうめん

(あぶら 素麺)

奄美版そうめんチャンプルー、キャベツをたっぷり入れるのがコツ

奄美地方では、そうめんチャンプルーのことを「油ぞうめん」と呼ぶ。よく食べられているポピュラーな料理のひとつ。基本は、小さいだしじゃことニラ、豚バラ肉とニラ、錦糸玉子とニラ、などの組合せがあり、そのほかに、鯖缶、スパムなど、それぞれの家庭で独自の具を入れることもある。ビールにも良く合うので、おつまみとしても最適。キャベツたっぷり入れるのがおいしくなるコツである。奄美地方では、うどんなどそうめん以外の麺類を使って調理することもある。

「油ゾーメン」は、豚肉や野菜、そうめんを炒めて作る奄美地域の伝統料理です。沖縄の「そうめんチャンプルー」と似ていますが、独特なのはだし汁を使って炒めること。油とだし汁が混ざり合い、そうめんがなめらかになるのが特徴です。

奄美地域は小麦の栽培地ではなく、そうめんの生産地でもありませんが、なぜこの地でそうめんが愛されるようになったのかは謎です。一説には、薩摩藩時代に薩摩地方から伝わり、保存が利く乾麺だったために広まったとも言われますが、はっきりしたことは分かりません。明治時代以降、「油ゾーメン」は一般家庭で親しまれ、現在では県外の観光客からも人気のある地元料理となっています。

「油ゾーメン」は、祝い事や農作業の時など、多くの人が集まる場面でよく食べられます。特に鹿児島県の一部地域では、八月踊りの際に欠かせない料理とされています。八月踊りでは多くの歌や踊りがあり、豊作を祈願する行事です。この時には大勢の人々が集まるため、「油ゾーメン」を大皿に盛って、皆で分け合って食べるのが一般的です。

「油ゾーメン」の作り方は簡単です。細切りの豚肉を油で炒め、いりことゆでたそうめんを加えて、だし汁をかけます。最後にニラを加え、醤油などで味を調えます。地域や家庭によって、使うだし汁や量、具材が異なりますが、豊かな風味となめらかな食感を楽しめることでしょう。

主な伝承地域:奄美地域
主な使用食材:豚肉、そうめん、ニラ、いりこ、だし汁

Information

名称
油ぞうめん
(あぶら 素麺)

奄美大島・与論島

鹿児島県