小豆やヨモギを使った団子を、香りの良いサンキライの葉で包んだ鹿児島の郷土菓子。5月の節句に欠かせない「あくまき」の相棒の団子である。鹿児島県の薩摩半島中部~南部・大隅半島、種子島、屋久島でつくられる草餅の一種。ヨモギなどを練りこんだ餅を黒餡などで包み、「かから(ん)」の葉(サルトリイバラもしくは同属のサツマサンキライ。柏の葉ではない)で包んでいる。中の団子は小豆のさらしあんとよもぎいりの2種類が主だが、さつまいもをふかしていれる場合や、奄美地方では黒砂糖を入れることもある。団子を包む葉も、かからん葉、けせんの葉など、地域で使われる種類や枚数も変わるが、いずれも春を感じさせる。あっさりとした甘さが特徴である。