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古市家住宅

(ふるいちけ じゅうたく)

古市家住宅は、鹿児島県熊毛郡中種子町坂井に位置する、江戸時代に建てられた民家で、国の重要文化財に指定されています。この住宅は、歴史的な価値が高く、種子島の歴史を物語る貴重な建造物です。

古市家の歴史

古市家は、河内国古市(現在の大阪府羽曳野市古市)を出身とし、種子島氏の下で代々庄屋を務めた家柄でした。この古市家住宅は、1846年(弘化4年)に古市源助によって建てられたもので、木造瓦葺きの平屋建てです。当時の建築様式を今に伝える貴重な例となっています。

建築と外観

古市家住宅は、北側から見た外観では、右手に台所部が、左奥には座敷部が見えます。主屋は、桁行6.7メートル、梁間11.1メートルで、正面は入母屋造、背面は切妻造となっています。また、北面には突出部があり、桁行7.9メートル、梁間6.0メートル、入母屋造で桟瓦葺となっています。

文化財としての価値

種子島には現存する古民家が少なく、特にこの古市家住宅は現存最古の建物であるため、1994年(平成6年)7月12日に国の重要文化財に指定されました。しかし、建物は老朽化が進んでおり、さらに近年まで実際に住居として使用されていたため、重文指定後には補強と原状回復のための工事が行われました。これにより、建物は当時の姿を保ちながら保存されています。

文化財に指定されている物件

主屋

主屋は、桁行6.7メートル、梁間11.1メートルの規模を持ち、正面は入母屋造、背面は切妻造となっています。北面には桁行7.9メートル、梁間6.0メートルの突出部があり、こちらも入母屋造で桟瓦葺が施されています。このような構造が、江戸時代の住宅建築の特徴をよく表しています。

土地

古市家住宅の敷地面積は2454.89平方メートルで、この中には石垣や井戸なども含まれています。これらの要素は、当時の生活様式をうかがい知ることができる貴重なものであり、建物とともに重要文化財に指定されています。

座敷部

座敷部は、東から見るとその壮麗さが際立ちます。特に、座敷部上手に位置する「カミノザ」は、格式の高さを感じさせる造りとなっており、古市家の歴史と文化を象徴する空間となっています。

脚注

古市家住宅は、国の重要文化財として保存されており、その価値は時代を超えて受け継がれています。現在では、この歴史的な建造物を通じて、江戸時代の生活や建築技術を学ぶことができます。

Information

名称
古市家住宅
(ふるいちけ じゅうたく)

種子島

鹿児島県